会社設立のメリット・デメリット
個人事業と会社組織どちらがよいか
「会社を設立した方かよいのか?個人事業者の方がよいのか?」というご質問をよく受けます。
法人化のメリットとデメリットは次のものが挙げられます。
メリット
取引先の信用が増すこと
会社組織の方が、一般的に信用度は高いと言えます。特に、取引先や金融機関との付き合いを考えると会社組織の方が有利です。
事業として継続性があること
個人事業は経営者が死亡すると事業は終わります。子供が後を継ごうと思っても、許認可などの制約がある場合もあります。これに対して、法人は社長が死亡しても、法人は存続しており、事業の継続性の点のおいて有利です。
有限責任であること
株式会社の株主は、出資金額の範囲内で責任を負い、個人事業主のように無限責任を負いません。もっとも借入などの際に、代表者が連帯保証人となっているときは、当然責任を負います。
税務上有利であること
個人事業主は累進税率が適用され、所得が増えるに従って、税率は高くなります(最高40%)。これに対して、法人は基本的に一定税率(30%)であり、所得が増えても高くなりません。また、個人所得は10種類に区分され、ある所得で生じた赤字を他の所得から差し引くことについて一定の制限があります。一方、法人税では、すべてを合算した結果が赤字であれば、基本的に税金はかかりません。
決算期を自由に選べること
個人事業はすべて暦年ですが、法人は会社の都合に合わせて自由に決算期を選ぶことができます。
デメリット
設立手続きに費用と手間がかかること
会社設立には、定款の作成、株主総会の開催、登記といった複雑な設立手続きが必要です。また、資本金や設立費用が発生します。
会社の維持に費用と手間がかかること
会社は個人と比べ、税務署への申告も複雑であり、税理士に顧問を依頼する必要があります。また、赤字でも7万円の均等割を納付します。さらに、本店移転、事業内容の変更、役員重任などについて、登記費用がかかります。
努力がそのまま自分の収入にならない
会社の場合、役員報酬は年1回の株主総会で決定され、期中に自由に増減することはできません。
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